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2007年6月27日 (水)

三本継ぎ、角東と竿敏

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元祖三本継でありかつ元祖石鯛竿が写真の竿敏である。穂持ちは並継ぎ。この継ぎの位置において、かなり太さと反発の強さの違いがあり、そういう調子となっている。塗りは黒の金剛砂塗りと同じ黒の縁塗り。ガイドリングとリールシートの巻きの塗りは茶に黒の覆輪付き。写真のように石突きを外して穂先を収納する二本仕舞いのスタイル。もう一方は東作の総印籠継ぎ三本継ぎ。穂持ちと元竿の間の継ぎは印籠なので太さ、強さの違いは少ない。調子はより同調子である。

Img_0893 Img_0892 焼き印は写真にあるように、いわゆる角東。丸東グレードより上だがスタンダード仕上げである。塗りは茶色だが、オリジナルは煉瓦色の金剛砂塗りであった。昔の石鯛竿はなぜか金剛砂塗りが多用されていた。だいたいヤスリ状態だから竿を束ねると必ず当たった部分の節の山の胴塗りが擦れて竹の地肌が出てしまう。ご存知の方には周知の現象である。なに知らない。こんなこと知っている人の方が少ない。で、自分で同色を塗って、金属砂の肌を多少消している。もっと塗ればなめらかになるがそこまでやらない。

Img_0894 Img_0895 Img_0899 この角東は酷使している方だ。穂先を折って、写真のようにグラスを継いで修理した。その後、大合わせで穂持ちの印籠の上から割れて、印籠が外れた。説明しにくいが、印籠が折れたわけではなく、印籠の上を修理巻き、印籠の口巻きが一部裂けたので、すべて巻き直して修理した。ここが裂けるとは思わなかった。工作の問題か経年劣化なのか、大丈夫かいなと思うのが普通。その後、ローテーション出番でいろいろな竹竿を使っているが、3年前だったか、石廊崎のウノ根で6キロのアオブダイを釣ってしまった。細身の竿に対して引きがちょっと強いなあと冷静だった。ほとんど竿を立てずにやりとり。ちょい左は15mくらいのところ沈み根、右は支障になるほど近くではないが、ハエ根が伸びている。強引に寄せられないので何回か横走りしたが、まあ、普通に取れた。この調子なら4キロクラスの石鯛だったら大丈夫だろうと感じた。磯の状態がよく多少の技術があればもっと大きいのも取れるかも知れない。それまで、2キロから良くて3キロクラス、イシガキに最適のライトクラスの竿だと思っていたが、認識を改めた。元竿はカーボンの石鯛竿と同じくらいの細さだ。穂先の錘負荷は30号だときつい、25号やっとくらいの弱い調子。

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竿敏は新宿駅前、オカダヤの裏にあった東作系の竿師がやっていた釣り具店に、引退するお客の委託品で同じ作りの2本セットで出たのを幸運にも手に入れた。たまに店に寄って竹竿の話、磯釣クラブの話、昔の諸先輩磯釣り師の話、東作の竿師の話などをさせてもらった。諸先輩磯釣り師が使っている竿敏の話もいろいろした。古い日磯連合ならずとも、全磯の関東支部にもそういう竿敏使いの達人磯釣り師は少なくない。そうしたらそのしばらく後、店の陽気な奥さんからウチに電話がきた。初代竿敏の3本継ぎが出たけど、あなた、いかが。はい、すぐ行きます。取り置きでそのままにしておいて下さい。しかし、2本セット。値段が、、、、もちろん当時でも安いものではない。離婚の原因ななりかねないのは少しオーバーだが。初代竿敏三本継ぎ、普通では手に入らない宝物である。しかし、2本の値段がおいそれとは。一本だけで別れ別れにして後家さんにしてしまうのは下の下。悩んで、師匠に電話で実はこれこれと相談。こんなことは二度と無いから、なんとか入手しましょう。師匠はよし分かった。師匠が一本、自分が一本。師匠には分割払いで、今考えるとわがまま放題だね。錘負荷は25号がきついくらいで、穂先はかなり弱いし、穂持ちも東作より細い。元竿はテーパーがあって、竿尻は東作より少し太い。大物は掛けたことがない。重さをそれぞれ量ってみた。東作は、穂先80g、穂持ち280g、元竿560g、合計920g。やはり意外としっかりしている。竹がずしりとして実入りである。敏は穂先60g、穂持ち180g、元竿440g、合計680g。穂持ちは並継ぎなので印籠の鉄芯を入れた作りと差があるが、それでも軽い。ちょうどよい貫目以下の石鯛という、そういう釣り場、仕掛けのバランス全般を意識する必要があるだろう。しかし、大物が来ても意外に健闘するかも知れない。Img_0896

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