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2007年8月21日 (火)

曰く因縁の多い石鯛竿の補足

口割れと補強口巻きについて。この竿の念入りの口巻きは元竿で長さ4cmある。しかも普通の絹五十番ではなく、絹手縫い糸だったか、もうひとつ太い糸だったか、しっかりと作った。口割れ修理の強度という心配からである。割れが見えるだろうか。中央に筋が通っていて、塗りまで割れている。

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この竿の元の姿は金属の補強パイプがスゲ口に付いていた。その当時では普通スタイルであった。年代によるが、太い竹竿には金属パイプが付いていた。淡水の竿で、いつも比較として紹介しているハヤの剛竿にも付いている。

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他にはアユ竿にはだいたい付いている。これが口割れに対して補強、保護する考えであったことは容易にわかる。グラスロッドにもだいたい付いていた。しかし金属補強パイプでも踏み潰しには対応できない。不注意でなにかに当てて割れる程度の衝撃には一定の効果がある。グラスロッドには口巻きがほとんどないからそういう衝撃に弱い。振り出し竿の仕舞状態ではそういった強度不安は構造上ない。並継ぎ継いでいない時弱い。

手持ちの改造竹竿には金属パイプを取り外して、この竿のように補強巻きをしている竿がいくつかある。金属パイプは密着度が低いので強度向上に関しては限定的である。この点では糸巻き補強が良いように思える。小判東作石鯛剛竿の場合は、金属パイプを取り外さないでその位置の下から補強巻きを施してある。スマートで違和感はまったくない

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あ、そうか芳竹も同じように改造してある。これもすっきりしていると思う。

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次の写真は二代目竿敏が初代竿敏に施してくれた口巻き補強の改修。現在の作りはすべてこのスタイルだ。茶色の総巻き手元の竿で元から持っていた石鯛剛竿の方である。

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改修していない初代竿敏の写真が次。オークションで入手した方で以前の記事に詳しくあるが、これがオリジナルの作り。

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補強金属パイプと補強糸巻きとの利害得失に関してはよく分からない。スゲ口用金属パイプの需要がまったくなくなって、もはや生産すらされていないらしい。過去は各サイズ、各種類いろいろ生産されて流通していたのを竿師が利用した。もっと古い竹竿では自然口割れというのがある。あきらかに経年劣化と思われる。何十年も使っていないと割れるものがあるのであろう。長年の乾燥と湿りを繰り返すだけで割れの原因となるかも知れない。あるいは過度の乾燥が主因かな。高価な尺八が夜中に音を立てて割れてしまうことがあると聞いた。木材でも数年間寝かさないと落ち着くまで暴れて狂いが出るそうだ。竹も同様だが、落ち着けば以後は大丈夫なのかどうか不明硬い竹はよく割れる。そういう割れは修理が可能でなんとかなる。竿敏で修理補強してくれたくだりを記事に書いた。

もうひとつ。瞬間接着剤は短時間限定だが微細な隙間に入り込む。毛細管現象ね。この性質を利用した口割れの修理だが、すぐに硬化するので瞬間勝負である。うまくいけばうまくいく。その後、他の口割れ竿で二液のえぽきし接着剤が熱でとろとろになることから、ドライヤーとキャンプ用ガスバーナーを横に用意してやってみたことがある。絹糸を浸透して割れ目にまでしみ込むだろうと思ってやった。口割れの隙間にどの程度入り込んでいるか不明。表面上は問題なし。

短手元の袴について。そうか、これを書いている時に思い出した。意図というか当時の計画。上下に繋ぐ例のタイプの口栓である。上下に石突きのある仕舞い状態中に穂先が入っている知らない人が見たらどうということはないが、普通の竹の石鯛竿を知っている人が見たらびっくり仰天、目が点状態だろう。このスタイルは以前に書いているが、正体不明のリール竿と、、、自作小物竿ある。

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袴付きで使うと、重さは690gプラスオクトバスシート。長さは60cmなので全長は475cmとなる。小場所で使うには良いではないか。長い方では520cmだから普通と二通り使える。そうなると、弱い穂先という替え穂も欲しいところだな。重軽、長短、弱剛、現状でいろいろあるから。もっとヒマができたらそのうち、、、、、。

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