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2007年9月17日 (月)

初代NF16H赤巻き

Img_1657 Img_1663

Img_1660 これは竿敏と並んで石鯛竿の代名詞である。世代にもよるが、石鯛を志す人なら名前だけは聞いたことはあるはず。というのはグラスロッド時代の最後までこの型番名称は継続されて現役だったからである。NFTは日本フィッシングタックルの頭文字であるが、日本のグラスロッドは同社が切り開いた。とくに磯竿の分野では石鯛竿でも振り出し竿でも圧倒的な地位を築いていた。そしていろいろな事情から業界から消えた。NFTは滅びた。この経緯はかってヤフーの掲示板において業界に詳しい人が連載していたシリーズがある。その当時、この貴重な文書を拝読し非常に感ずるところがあった。なんとなく知っている部分もあったが、業界の人がまとめた文書の迫力はやはり違う。ある人がこのまま埋もれて消滅するのは惜しいと転載保存してくれているページがあるので紹介しておこう。この人も立派だ。

http://basser918.ld.infoseek.co.jp/bass_history024rairai03.html

Img_1658 Img_1664 初代のNF16Hはすでに市場になく、ほこりをかぶっていた売れ残りを探して入手したものである。ダイダイ色の握り巻きでこれを通称赤巻きと呼んでいたのはNF17Dに書いた通り。フェノール樹脂の色は焦げ茶色である。NFTは並継ぎ竿の継ぎの部分の構造に関する特許を取っていた。工業特許は15年だと思うが、その間は独壇場であり圧倒的なシェアーと信頼を獲得した。他社の石鯛竿は継ぎの部分で折れてもNFTは折れないということがあったように聞いている。なぜか。グラスロッドは基本的に三角錐を何個かに切断した形状である。これを継ぐということを考えると、三角錐の先端は逆にラッパ状に広がらせて、末端はすぼまっていなければならない。ラッパ状の部分の肉の盛り方が特許だったのである。継ぎの少し下から盛り上げてある。その当時のパンフレットに誇らしげに書かれていたのを読んだことがある。とにかく名声を獲得した。大型石鯛はNF16Hでないと釣れないと。見るからに太く、強い。だが、それなりの重さがあった。体力のない釣り師は振り回され、疲れる。若かったのでなんとか使った。

Img_1665 Img_1666 Img_1667 NF16Hは竹の石鯛竿の剛竿を見本として設計したのは間違いない。そこで、小判東作の石鯛剛竿を比較として撮影した。しかし、元竿は16Hがかなり太い。長さはほとんど同じ。4本継ぎで3間1尺伸びの5.7mが剛竿の基本だとされていた時代があった。重量バランスはどうか。

       穂先   穂持ち    2番     元竿     合計

小判東作   90   240    330    730    1390

NF16H  60   170    320    780    1330

これを見ると、16Hはかなりの急テーパーである。とくに元竿の強さは、ほとんど曲がらないレベルであろう。逆にいえば、元竿を曲げる超大型までを守備範囲としているわけであるが、このレベルではプロレスラーか相撲取りの体力が必要かも知れない。超大型でなく、普通の大型であれば普通の体力でもなんとかなる。しかし、オーバースペックを使うという弱点がすべてであろう。17番はこの逆で、万一の超大型は取れないかも知れないという意識を持たされていた。実際はそんなことはまずないのであるが、そういう気分だけは否定できない。あくまでも気分である。

これに対して、竹の石鯛竿は剛竿といえども、元竿でも曲がることは曲がる。以前に書いた竹素材が持っている機能である。曲げの力に対する追随性である。経験者は知っているだろうが、曲がりから見てどんな大物がきたかと思う一瞬である。

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