趣味

2008年1月 8日 (火)

キーストンの双眼鏡型ステレオスコープ

Img_2047 Img_2048 Img_2049 オークションで入手したもの。このスタイルはいままで見たことがなかった。だいたい、ステレオマニアの目からしても日本でよく見るのは、ホームズベイズ式ではアルミニュームフードのそれである。日本ではアルミニュームフード以前のウッドフードの現物はあまり見たことがない。専門書の写真では見かけることは少なくないけれどね。というのはステレオスコープ大量生産時代ではアルミフードになっていたからと考えても良いだろう。だからウッドフードは絶対量が少ないのではないだろうか。

え、そんな現物なんて日本で見たことがないというあなた。まあ、そうでしょう。マニア以外の人間では普通は見ることのできる範囲には近寄らないでしょう。筋金の入ったクラシックカメラ店にごくたまに、神田のその方面の専門古本屋にステレオカードと一緒の箱入りでごくごくたまに、さらに西洋骨董品店にもごくごくたまにです。

あ、日本にもステレオカードとステレオビューアーの会社が過去にはありまして、それぞれ国産品があります。そのステレオカードのごく一部は持っていますので後日いつか紹介します。日本の上流旧家取り壊しなんていう時に、骨董品や古本と一緒に蔵出し品として出てくることがあります。15年くらい前だったかな、神田で素晴らしい無傷のビューアーと素晴らしい箱入りステレオカードが出たけれど、その全部を外人が買っていってしまったという話を聞いた。えーーー、いつなの。一週間くらい前。うわー、、、そんな。悄然とした経験がありました。

このキーストンビューアーを調べると、例のステレオビューという専門書に次のような記載がありました。

Telebinocular,all-metal,binocularstyle,pebble or crinkle finish,excellent optics,came in booklike box,often with Keystone tour sets

どうも、キーストンが寡占化した後のビューアーのような気がします。だから、アメリカで探せばかなりあるもののようです。

Img_2050 Img_2051 ステレオカードはキーストンのカラー印刷で、100年前の世界旅行といったものですが、現在では得られない独特の雰囲気があって、それぞれ素晴らしく、味があります。100年前というオーラが出ています。それが、立体という疑似現実感と溶融して心地よい酔いとでもいうのでしょうか。

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2008年1月 3日 (木)

ペンタックスが立派な理由

ペンタックスは、ある点において企業姿勢が非常に良い。たいへん立派であり、高く評価できる。他社とはまるで違う。グレーゾーンがどうこうではなく、決定的に白と黒ほど違う。たいていの写真関係、カメラ関係の識者がほとんど指摘していないことだ。日本の一眼レフのパイオニアで、現在に続くカメラ作りを切り開いてきたからですか。うん、それもたしかにあるが違うこと。実質内容重視で、小型コンパクト性を重視して、使いやすく、はったりのない良心的な性能のカメラやレンズ作りの姿勢ですか。それもあるが違う。え、日本のカメラメーカーでは唯一の重要ポイントですか、なんだろう。ただし、日本のカメラメーカーでは他に若干の例外はある。例外って、どこですか。ニコンとその他若干だ。あ、リコーもその昔は僅かにかすったことがあり惜しい。あとは古い小西六時代のコニカね。富士写真フィルムはかすっている。その他はすべてダメといえばダメ、ダメ。

外国の有名カメラメーカーに目を移し、過去の歴史にまで遡ってみると。ライカはさすがだし、過去のコンタックスも立派、エキザクタは合格、敬愛するフォクトレンデルやローライは源流に加わったといっても良いくらい。往年のアメリカのカメラメーカーとしてのコダックも合格。ロシアメーカーだって健闘している。

うーん、難しいね。よく分からない。何でしょうか。何で分からないの、これだけヒントが出ているじゃないの。写真の門外漢にはさっぱり分からなくても仕方が無いけれども、そうではないと少なからず自負していらっしゃる方はすぐに分からないとダメです。ん、ん、写真の歴史にも関心があって、少なからず知識造詣があると思っていらっしゃるあなたに教えましょう。

それはステレオ写真に関わっているかどうかです。ニコンはS型の時代にステマータイプのステレオレンズを作った。試作品に毛の生えたような生産で、もしも出物があれば天文学的な価格が付くことは間違いがない。リコーは試作品を作ったことがある。小西六は大昔にステレオカメラを生産していた。富士写真フィルムはレンズ付フィルムのステレオアタッチメントを作ったことがある。その他、その昔の中小メーカーは若干の事例があり、最近ではホースマンがステマータイプの現行品を作っているとか。欲しいけど60万円くらいするらしい。ライカはステレオリーとステマーがある。きりがないので以下省略。ステレオ写真を写真企業として、どう認識していたかという問題である。

ペンタックスにはフィルムカメラ時代にビームスプリッターと呼ばれるステレオアタッチメントがあった。ライカではステレオリーがこれにあたる。ポジカラーを見るステレオビューアーとセットであった。

ところが、最近、デジタル一眼用にステレオアタッチメントを再発売したという。え、そうなの、素晴らしいじゃないか、この姿勢。まことに尊敬ものだ。ステレオ写真の意義を正しく認識している。ペンタックスのコンパクトデジカメにもステレオ写真機能が付いていたそうだ。ウチの娘が以前使っていた。

で、フィルム時代のペンタックスステレオアタッチメントを当然持っているのだが、デジタル一眼時代の再発売ステレオアタッチメントをヨドバシカメラで購入してきた。ペンタックスのステレオアダプターと店員さんにいったら、スパっと出てきたよ。合格。ほとんど同一製品だが、カラーポジ用のビューアーの代わりに紙焼き用の簡便ビューアーが付いている。デジタル一眼ではポジフィルムは鑑賞できないもんね。ビームスプリッターはロシア製品と国産ライカレンズ用もあるのでまた後日アップする。でも、作例の画像がいままでないじゃないの。このブログの最初のころ、横浜の巨人の目だけで以後はぱったり。パソコン画面でサイズをどうしたらよいのか試行錯誤でした。古いフィルムスキャナーでは転換がものすごく面倒になっているのです。他の人のステレオ写真のホームページを参考にしてやってみます。ホームズ式ステレオスコープはデジカメ一眼のステレオで撮影すべきだったな。フィルム時代のものでも当然デジカメ一眼で使えます。

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2008年1月 2日 (水)

ホームズ­・ベイツステレオスコープ

Img_2017 Img_2016 Img_2018 120年前のステレオビューアーである。普通にはホームズ式Img_2005_3 というが、正式にはホームズ・ベイツ。その筋の書物、ジョン・ワルドスミスのステレオビューというマニア本では主要4社が1892年から1908年にビューアーを大量生産したという。なんだかまっとうな辞書にない単語がよく出てくるので、難しい。キーストン、グリフィス&グリフィス、アンダーウッド&アンダーウッド、そしてH・ホワイト社。その他にたくさんあったらしいが、統合、吸収されていったのだろう。アンダーウッドが最初に寡占化した。アンダーウッドは最盛期の1901年には30万台のステレオビューアーを生産し、ステレオカードは1日に2万5千枚を作ったという。戸別訪問販売だったようだ。その後キーストンが競争に勝ち、版権を譲り受けて吸収し寡占化した。ステレオカードの販売を集中していった過程だろう。キーストンは販売方法を真似して学生も使った。学校関係が主要顧客だったそうだ。キーストンは1892年から1964年までアクティブだったというから、消えたのはそれほど古くはないね。カラーのプリントものも多い。ただし、印刷の網点が目立って、私見的にはよくない。オークションで入手したステレオカードがそうだった。印画紙貼りのステレオカードに比べると相当に劣るものだ。写真の歴史とステレオ写真の歴史は同時進行だから、ダゲレオタイプからガラス湿版からガラス乾板から、密着焼きの鶏卵紙から、すべてある。いや、もっと細かい変化がある。次回にそのあたりを書くかもしれない。かなり面倒。マニア度はかなり高い。非常に不思議なことがあった。ホームズ・ベイツステレオスコープはパテントを取らなかったことは確かだ。ところが、このステレオビューアーの付け根の刻印にはpatentと刻印されているのだ。取るつもりで取れなかったのか。もうひとつ、ベイツの工房、つまりこのビューアーは本家本元の製品である可能性が非常に強いと推定され、1883年ころは取れるつもりだったのか、なにかの係争中だったのか。それにしても、1859年、一説には1861年から本家は作っているわけで、20年くらいはモタモタしていたことになる。

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今回はステレオカードにこれありと知られた、いわゆる月のステレオに絞ります。弟が買ってくれたステレオカード20枚はほとんどがアンダーウッドの版権ものでした。

ステレオマニアとして知識としては早くからこれの存在を知っていた。で、20枚の中にこれが入っていたので感激した。山田幸五郎の光学の知識という古典的光学教科書の中にこれの詳しい記述がある。関連のブログは次にあります。

http://mononoke.asablo.jp/blog/2007/05/02/1478600

http://www.sci-museum.kita.osaka.jp/news/text/a061202.html

http://www.asahi-net.or.jp/~EP3N-KIZM/astro/photo/making3D.htm

月のステレオ写真でググると他にもっと出てきます。

山田幸五郎教科書から要約、一部引用すると。

地球上の2点から天体を撮った場合、2点間の距離が基線となる。また別の日に天体の写真を撮れば、地球が軌道に沿って進行した距離が基線となる。この方法をとれば、基線を数万キロにすることができる。この場合は天体の自転ということも考慮しなければならない。しかし、地球の公転距離では基線長が不足して天体は立体にならないそうである。火星、金星もどうだったかな。月は地球が公転しても付いてくるためにダメ。月は首を振るため、月面の半分以上の59%が見えるそうで、これを秤動という。これを利用したのが月面ステレオである。

教科書の月面写真は1896年4月20日パリ標準時8時18分4秒と1900年2月7日6時15分30秒のペアーである。

焦点距離18.05mの赤道儀をもって写し、その直径16cmである。図はこの原図を縮小したのであるから焦点距離8.16mで撮った写真に相当する。これをステレオスコープで見ると50倍の望遠鏡で見た場合に相当する。二つの写真においては月の平均動が約14度であるためにステレオスコープでコレを見るときに惹起される基線長は95000kmすなわち月の距離380000kmの約4分の1である。であるから、ステレオスコープで見るときはあたかも両眼距離95000kmの巨人が倍率50倍の望遠鏡2個を、その光軸のなす角を14度にして月を見た場合に受ける印象と同じ印象を受ける。換言すれば、月の大きさの15億分の1に縮小した模型、すなわち直径2.4ミリの月の模型を両眼距離63ミリの人の明視の距離25cmのところに置き、これを倍率50倍の顕微鏡をもって見た場合と全く同様である。

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ホームズ式ステレオビューアーキット

Img_2006_2 Img_2007_2 Img_2008_2 Img_2010_2 アメリカのバンコートインストルメント社のキット。冊子を見ると1995年発売とある。たしかその頃に、恵比寿の都立写真美術館で3D展があった時に買ったもの。驚いたことにボール紙から組み立てるものだが、かなりの精度があり、実用になる。

Img_2011_2 この最近の青少年向けのキットではなく、本物のホームズ式のビューアーは小生の弟がアメリカ単身赴任の時に、アンチークショップで兄の趣味を思い出してくれて、買ってきてくれたものがある。値札には1890年代もの、ステレオカード20枚付きとある。数年前のことだが、思わず感謝の涙にむせんだ。何たる兄思いの気持ちの優しい弟であることか。と書いておく。いや、いや、ほんとに感謝だ。リンクにabenewsというのがあるが、アメリカ勤務時代、アメリカの友人とのアウトドアライフの写真と記事がたくさんある。アンチークショップの記事もある。

Img_2005_2 ところで、この年代物のビューアーをよく調べると、ハンドルの付け根に1883年の刻印がある。アルミのシェイドフードになる前の木製フードである。ということは約120年前のものだ。日本の年号では明治のえーと、、、これは次回の記事で写真とコメントをアップする。さらに最近オークションで入手した、初めて見る珍しいステレオカード用のビューアーもコメントしてアップする。

Img_2009_2 Img_2012_2 このキットの付属冊子に、エリック バン コート社長による、ステレオスコープの歴史がある。それによると、1859年にオリバー ウエンデル ホームズはステレオスコープをリデザインしたとある。簡単で軽く、焦点調節が正確に早く可能。それをボストンでステレオ用品のワークショップを持っていた友人のジョセフ ベイトに見せた。ベイトはスライドレールの改良とシェイドフードを加えて生産して成功した。ところが、ホームズは特許をとるのを失敗したとある。月を経ずにこの有名なビューアーは100くらいの工房でコピー生産が行われた。その後中産家庭に大流行。この経緯や現物のステレオカードの写真などは後日に書いてアップします。ずっと以前に神田の古本屋で見つけたものや、オークションで入手したものなど、いろいろステレオカードはあります。最近のオークションでも欲しいカードが出ているが、なんせ安くは無いので、おいそれとは入手できない。

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2005年8月 8日 (月)

巨人の目1

ステレオ写真ファンにはよく知られている視覚効果。
人間の大人の目と目の間隔は平均65ミリといわれる。ステレオベースとか呼ばれることもある。これによって見た目の物体の大きさを判断する要素のひとつとしている。実物の車と10分の1の大きさの模型、10倍の大きさの模型を想定してみよう。実物を10m離れて見る。10分の1の模型を1mの位置から、10倍の模型を100m位置から見る。片目で見た場合はどれも同じ映像となる。周囲になにもない巨大スタジオなら周囲に比較するものがない。普通の写真として撮影しても同様。カメラの撮影条件もそれぞれ相似の条件とする。つまり画角が同一。画角は同一フォーマットならレンズの焦点距離によって決まるから、撮影位置はそれぞれ相似形とする。
片目の肉眼ではどうか。写真とは違って実際は遠方にピントを合わせる肉体感覚が影響するだろう。遠く離れた大きい物体、近くにある小さな物体の差異が多少は分かるかも知れない。

ところが左右両眼で立体視すると大きさの違いが分かる。つまり昆虫の目と巨人の目の違いだ。

横浜のランドマークタワーで左右約10m離れたステレオ撮影をした。いや、そんなステレオカメラはないから2回撮影となる。簡単だ。ワンカット撮影して10m平行移動してワンカット。撮影フレームの目印を探して同じフレームにする。たとえば、赤い屋根の家を下の右端のフレームにいう具合。それで10m離れて天地水平フレームにすればよい。
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この写真をクリックすると8cm×5cmくらいのステレオ画像となるので裸眼立体視のできる方は交差法で観賞してください。平行法配置では65ミリ以上にすると立体視できないので画面を小さくしなければならない。65ミリではほとんどの人が立体視できない。50ミリから50ミリがよいところだろう。修行した達人は70ミリ近くでも可能だ。これがいわゆるまたわり。

交差法配置は右目撮影を左に左目撮影を右。より目で立体視する。裸眼立体視の詳細は後でアップする予定。

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2005年7月 5日 (火)

裸眼立体視またわり

裸眼立体視平行法とは遠方の無限遠を見る視線であるから、人間の両眼間隔である65ミリ程度の間隔の画像という制約がある。最大65ミリ四方の画像の場合に無限遠視線となる。カメレオンのように平行より開いた視線がまたわりと呼ばれる技である。ロンドンパリの目である。外側にどのくらい開いてみることができるか、技を競った。誰が。立体視マニアが。
明視の距離とは約25センチである。この距離でどのくらい視線を開くことができるか。視線中心間隔が70ミリから75ミリとなると達人である。普通人の一般生活においてこのような視線で見ることは絶対にない。眼球運動としても経験したことのないものである。無理を重ねて想起するとすれば、非常な注意をもってできるだけ広い視界を見る場合、起こりうるかも知れない。顔を動かさないでできるだけ広い視界を得たい場合である。180度を越えて200度くらい見たい場合もあるかも知れない。真横よりも後ろ。

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裸眼立体視

3Dブームは過ぎ去ってしまったようだ。片目の写真に対する両目の写真の存在意義を唱えて来た人間にとっていささか淋しい。平面的画像以外の画像があることをほとんどの人は知らない。片目の写真以外の両目の写真があることを説明しても、ほとんどの人は理解してくれない。カメラはほとんどの生物の目が左右一対であるように左右一対のレンズでなければならない。譲歩していうならば、片目のレンズのカメラ以外に両目のレンズのカメラがあってもよいはず。
だれでも裸眼立体視が簡単に可能であれば、両目の画像はもっと理解され普及するはずであるかも知れないが、裸眼立体視は簡単ではない。簡単にできる人もいるが、練習しても出来ない人もいるし、大抵の人は長時間練習してやっとできる程度だろう。いや、練習する人はごく一部の人で、知らない人が大多数。小学校の教科の中に裸眼立体視を入れるべきだという主張も、、、。

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2005年7月 3日 (日)

てさぐりで

ボクの趣味から。まず磯釣、ステレオ写真、クラシックカメラ、古写真、
もうひとつ日本の労働運動を憂いて、
日本の環境問題、とくに外来生物問題。

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